2016年9月賛美曲

2016年9月の大久保バプテスト教会の賛美曲

 神の霊よ 今くだり (新生268)

 この賛美曲は、2015年、創立50周年という記念の年の5月の賛美曲でした。昨年の5月第4日曜日にはペンテコステ(聖霊降臨祭)がありました。教会のお誕生日とも言えるペンテコステをその月に迎える中で初代教会のときから教会の歩みを支え導き続けているこの聖霊の助けを、わたしたちも心を一つにして祈り求めていきたいと願い、1か月間、この賛美を捧げました。

さて2016年9月、私たちは、ヨハネの手紙Ⅰ 3章11節以下を聞いていくことになります。主な宣教のテーマは、聖霊、真実の霊に信頼して互いに愛し合うということだそうです。

私たちが愛し合うためには新生讃美歌268番の【聖霊なる神様が私たちのうちにくだって下さり、弱いわたしたちを強めて愛に歩ませてください】という内容の1節や、十字架にかかってその命を捨てるほどの深き愛をもってわたしたちの心を燃え立たせて、愛に生かしてください】という内容の4節のことばをご一緒に賛美しつつ、わたしたちの祈りのことばとしてひと月を過ごしていければと思います。

新生讃美歌268番「神の霊よ 今くだり」の原詩はジョージ・クローリー(1780-1860)によるものです。彼はアイルランドのダブリン出身。イギリス国教会の司祭。30歳くらいの頃、ロンドンに移り住み、小さな教会で25年仕えました。その後、1世紀もの間、その門が閉ざされていた聖ステファン教会(ロンドンのスラム街のひとつ)の再建のためにそれまでよりもさらに力強く働きました。このスラム街の教会で働いている間に、クローリーはこの“Spirit of God, descend upon my heart”の詞を書きました。この詞は、ガラテヤ5:25の御言をもとに書かれたと言われています。

スラム街の人々の心に寄り添って働き、多くの人々が救われるのを目の当たりにしたクローリー。この賛美は「救いは聖霊の働きによるのだ」という彼の信仰を映し出しています。「わたしたちの内側から聖霊によって造り変えてください」という祈りのこめられた曲となっています。

曲は、MORECAMBE。イングランドの西部の港町の名前がついています。日本語読みでは“モアカム”。Frederic Cook Atkinson(1841-97)が、この曲を書いた時に彼が住んでいた町から曲名がつけられました。

「わたしたちは、霊の導きに従って生きているのなら、霊の導きに従ってまた前進しましょう。」                                                   (ガラテヤ5:25)