2017年2月賛美曲

2017年2月の大久保バプテスト教会の賛美曲

 新生讃美歌337 来れや キリスト信じる者たち

2017年2月の賛美曲として新生讃美歌337番「来れや キリスト信じる者たち」を選びました。12月から引き続き、今月もヨハネによる福音書からのメッセージを聞いていくことになります。福音書に語られているイエス・キリストの言葉を聞きながら、この原歌詞が語るように謙虚にキリストの生きた道を求めていくひと月となりますように。

この賛美の詞は1980年、ジョーンズがマンチェスター大学の学長であった時、マンチェスター大学神学部75周年を記念して書かれました。最初、この歌詞の冒頭部分は、 ‘Come, all who look to God today’ 「来れや 神を見上げる者たち」であったが、‘Come, all who look to Christ today’ というように具体的にキリスト者に向けて語りかける賛美の言葉に変わりました。教派を超えたエキュメニカルな礼拝などでも歌われています。

曲名は「TALLIS CANON」と呼ばれる、大変有名な曲で、新生讃美歌の68番ではこの337番と同じ曲に、夕べの賛美の歌詞がつけられています。16世紀のプロテスタント教会では、カルヴァン派を中心に詩編歌を歌うことが盛んでした。この曲は当時のイギリスのWhole Psalter(カンタベリー大主教パーカー編集による詩編歌)の作品の中の一曲で最初は詩編67の詩がつけられていました。曲名の通り、カノンの形式をもっていますので、2つにわかれて輪唱も楽しめるでしょう。

  • 作詞 リチャード・G・ジョーンズ

1926年イギリスの南西部グロスターシャで生まれました。英国海軍に従事した後、マンチェスター大学神学部で学び、1950年からはメソジスト派のキリスト学生運動や、巡回伝道者として働きました。その後、母校であるマンチェスター大学の教師、また学長(1978-1982)を務め、1983-93年にはメソジスト教会のイースト・アングリア地区議長、1988-89年のメソジスト・カンファレンスの会長でした。彼は1988年にHull大学で名誉賞を受賞しました。

  • 作曲 トーマス・ タリス

1510~1585年 イギリスの教会音楽家。彼が最初に知られたのはドーヴァーのベネディクト会修道院でのオルガニストとしての働きでした。その後もロンドンのいくつかの聖堂のオルガニストを務めました。彼の傑出したオルガンと作曲の技術、また誠実な信仰によって英国の王室にも仕えました。彼が仕えた4人の君主のうちある人はイギリス国教会、ある人はカトリックでした。このことは彼の音楽にも影響を与えているといわれています。そして彼は、「イギリスのカトリック音楽の父」とも、「イギリス国教会の音楽の父」とも呼ばれています。タリスは生涯にわたって、宗教曲、世俗曲を数多く残し、音楽史にその名をとどめています。

参照資料 <Handbook to The Baptist Hymnal 1992>

<讃美歌21略解>