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嘘から解放される方法

「嘘から解放される方法」 八月第一主日礼拝 宣教要旨 2017年8月6日

コロサイの信徒への手紙 3章9〜11節       牧師 河野信一郎

人生というマラソンを走り抜くために心に留めることをシリーズで聖書から聴いていますが、今回はその2回目で、第二コリント14章2節に「卑劣な隠れた行いを捨て、悪賢く歩まず、神の言葉を曲げず、真理を明らかにしなさい」と記されています。これはつまり、神の御前ではいつも忠実・真実に生き、隣人にはいつも誠実に生き、そして自分に対してもいつも信実に、正直に生きなさいということです。日常生活の中で為す全ての業を真実に、誠実に、正直に行いなさいということです。

しかし私たちの周囲はどうでしょうか。日本の政治、社会、職場、人間関係はどうでしょうか。卑劣で隠れた行いが頻繁に行われるのを目の当たりにします。悪賢く生きている人、自己中心的な人、人を平気で利用する人がいます。人の悪口や不平不満をいつも言って、周囲の人たちを不愉快にさせる人もいます。真実をひたすら隠し続けて嘘で埋め尽くす人や、こちらの言ったことを歪めて受け取り、執拗に攻撃してくる人もいます。そういう人々の中で生きてゆくことはとても大変なことですが、もしかしたら、その加害者は自分なのかもしれないし、周囲の人たちにストレスを与えているのは自分かもしれないと自分を振り返ることも私たちには大切で必要なことだろうと思うのです。

人を困惑させたり、困らせる言動には色々ありますが、今回は「嘘」に注目し、嘘から解放される方法を聖書から聴いてゆきます。まず、あなたは今までの人生で誰かに嘘をつかれたという経験、何百回、何千回も嘘をつかれたという経験はあるでしょうか。つかれた嘘を私たちはよく覚えています。では、その反対に、これまでの人生の中で、あなたはどれくらい嘘をついてきたでしょうか。私は、子どもメッセージの中で、自分が母に嘘をついた話をしました。今も心に残っている恥ずかしいことですが、その恥ずかしさの中で、自分は罪赦された罪人であるということをいつも自覚し、感謝しつつ生きる必要があると思っています。

これまでの半世紀の人生の中で、数え切れない程の嘘をついてきました。また、嘘をつかれたことや裏切られたことも数え切れないほど体験しています。嘘は、持ちつ持たれつだと思います。過去の世界史を見ても、嘘で始まった戦争もあります。私たちはそうでなくても、私たちの周りには平気で嘘をつく人がいて困ります。あなたにも苦い経験があるかもしれません。また私のように、周囲の人々に嘘をついて困らせたり、悲しませたり、傷つけてしまったという経験を持つ人もいるかもしれません。嘘には大小さまざまあります。

アメリカ育ちの私は、「本音と建前」はある種の嘘だと思っています。表と裏があって本当に良いのか、本当の気持ちを押し殺してまで、表向きを大切にしなければならないのかと悩みます。心に葛藤があります。そのような戦いが心にあることは平和でないと思います。やはり、裏表ない誠実さ、正直さが私たちの心を平安にし、幸せを感じるのだと信じます。あなたはどのようにお感じになるでしょうか。

しかし、そもそもなぜ人は嘘をつくのでしょうか。何のために嘘をつくのでしょうか。心理学に詳しい方もおられると思いますが、私が感じることを分かち合いたいと思います。人は何のために嘘をつくのかという問いに対し、ある人は周りの人を混乱させるために、ある人は他人に責任を押し付けるために。ある人は自分を良く見せよう・思わせようと嘘をつき、ある人は自分の身を守るために嘘をつきます。ある人は「人は偉くなったら嘘をつく」と言いました。「守るべきもの、失いたくないものができたら嘘をつく」という人もいました。つまり、自己防衛のために人は嘘をつく。それ以外にも嘘をつく理由や目的があるでしょうが大まかに言うならば、「嘘は自己愛・エゴから産み出される」と言うことではないでしょうか。自分と身近なことしか考えない人が平気で嘘をつき、自分をより良く見せよう、良い印象を周囲に与えようとする。嘘の大半は「自己愛」なのです。

しかし、嘘は人間関係を壊し、信頼関係を破壊します。そして人と自分の間に大きな溝、高い壁を作ります。ある人が「嘘は心の動揺だ」と言いました。自分を守ろうととっさに心が動き、嘘をついてしまう。しかし、嘘をつくと心が苦しくなると思います。私はそうでした。一つの嘘を隠すためにまた新しい嘘をつき、だんだんとエスカレートし、取り返しのつかないことに発展し、命も危うくなることもあります。苦しいのに自分に無理をさせる人。強がる人。「自分は大丈夫」と自分に嘘をつき続ける人は窒息状態になり、心と頭が混乱した状態に陥ります。「大丈夫?」と尋ねられて、「大丈夫」と答える人は大丈夫ではない。その人は無意識に嘘をついているとある人が言いました。本当に大丈夫な人は、「えっ、どうして?」と答えるのだそうです。実に面白いと思いました。

人に対してだけでなく、自分に対しても嘘をつく人、私たちに主イエスは近寄ってくださり、「無理しなくても良いんだよ。自分に嘘をつき続けて生きなくて良いんだよ。わたしを信じなさい」と優しく言葉をかけてくださり、救いへと招いてくださるのです。この主イエスが私たちを嘘と偽りと罪の中から救い出すために十字架に架かって贖いの死を遂げてくださり、救いの道を示してくださいました。

嘘から解放される方法は、まず自分の弱さを認めること、そしてイエス・キリストを救い主と信じることです。主イエスを通して、神の愛を受け取ることです。コロサイ3:9に「あなたがたは、互いに嘘をついてはなりません」とあります。それぞれが無理をしたり、気持ちに嘘をついてはいけないのです。自分に嘘をつく時、心に戦いが生じます。心に戦いのある人は、他の人に対しても良い感情を継続的に持つことはできません。心に戦いのある人は、心から神を愛し、従い、仕えることはできません。自分の心を守ることを主イエスの委ねるのです。主があなたとあなたの心を守ってくださいます。自分で守ろうと無理しないで、全てを主イエスに明け渡して、主に守っていただけば良いのです。主が勝利を与え、平和と生きる力を与えてくださいます。

嘘から解放される方法は、主イエスを通して神の愛を受け取り、その愛を持って互いに受け入れ合い、愛し合い、許し合い、祈り合って行くしかありません。そのために、まず主イエスを信じ、私たちの内なる人と行いを脱ぎ捨て、創り主の姿にならう新しい人を身に付けなさいと勧められています。神は、主イエスを通して、私たちを区別することなく、平等に、真心を持って愛してくださいます。そして、私たちが作った溝を主イエスが埋め、壁を主イエスが取り去ってくださいます。ですから、主イエスを信じ、全てを委ね、いつも正直に、誠実に生かされて行くように祈り求め、主の恵みと憐れみのうちに生かされて行きましょう。

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