「ペンテコステの恵み」 宣教要旨 副牧師 石垣茂夫 2016/05/15
*招詞:ヨエル書3:1~2 *聖書:使徒言行録2:37~42 *聖歌隊賛美:「聖霊の火よ、来たれ」
今朝わたしたちは、「ペンテコステ」の特別な礼拝を捧げています。「約束の聖霊」は、心を合わせ、一つになって祈りつつ集まっていたとき、その群れの一人ひとりに与えられたということです。そのために、今朝は、皆さんに赤いしるしをそれぞれに付けていただきました。なぜ、「聖霊は一人ひとりに」なのでしょうか。それは、神さまは、わたしたちひとり一人の内に働くことを願っておられることにほかなりません。
使徒言行録1章には、復活の主イエスが40日間地上に留まり弟子たちに現れ、天に上られ、その後十日間、120人ほどが集まって熱心に祈りつつ待ったと記されています。
不安な中にも「約束を信じて、じっと待っていた」、そのような様子が描かれています。そして「五旬祭」の祭りの日に、「約束の聖霊」が人々の目の前に現れ、一人ひとりに与えられたのでした。
2章には、一同が集まっていた時、激しい風の音と、炎のような舌が現れ、一人ひとりの上に留まったのです。これが約束の聖霊が与えられた瞬間でした。周囲の人たちが、その物音に驚いて集まってきたとあります(2:6)。「ペンテコステの出来事」がそのように記されています。
次に、聖霊を与えられた人びとは、それぞれ自分の故郷の言葉で語り出したとあります。
彼らが語り出した言葉を聞いていると、それは「神の偉大な業を語っている」ということが分かったとあります(2:11)。彼らが語り出した「神の偉大な業」それは、主イエスに対する信仰告白に違いないと、その日なされたペトロの説教から導かれるのです(2:14~36)。
大久保バプテスト教会には、六つの言語を持つ方々が集っておられます。前もって準備していただき、先ほどは、それぞれの言葉で、「イエス・キリストは、 神の子、 救い主です。」と皆さんに言っていただきました。初めにそれぞれで言い、最後に一斉に言っていただき、ペンテコステの出来事の一つを再現していただきました。
インドネシア語、ハングル、中国語、英語、スウェーデン語、日本語それに聖書のギリシャ語を加え、7ヶ国語になりました。聞いていた人々にはどのように聞こえたのでしょうか。「ペンテコステ」の日に聖霊がもたらしたことは、「神の偉大な業」、「イエス・キリストは、 神の子、 救い主です」と、みんなが語るということに他ならないと思うのです。
『この約束は、・・・つまり、わたしたちの神である主が招いてくださる者ならだれにでも、与えられているものなのです(2:39)。』「神の偉大な業」を、主が招いてくださった者がみんなで語る。これこそが教会の働きではないでしょうか。
「ペンテコステの恵み」をもって、聖霊はわたしたちの目の前に現れました。神の聖霊は、わたしたち一人ひとりを必要とし、一人ひとりを用いて働いていかれます。一つの教会を越えて広がっていった聖霊の働きを担う一人として、救いの喜びを世に向かって、共に証ししていきましょう。