2014年12月賛美曲

2014年12月の大久保バプテスト教会の賛美曲

 新生200 もろびとこぞりて

 先週からアドベントがスタートしました。ろうそくに一本ずつ灯をともしながら主イエスさのご降誕を喜びつつ、待ち望んでいきましょう。今月の賛美は皆さんもよくご存じの新生200番「もろびとこぞりて」を選びました。

この賛美歌の歌詞は「Hark, the Glad Sound!」は1735年フィリップ・ドットリッジによるものです。曲は「ANTIOCH」が配され、欧米では「Joy to the World (アイザック・ウオッツの詞)」の歌詞で歌われていることが多い曲です。このルーツは、日本で大正12年に発行された「讃美歌」による影響のようです。現在のフィリップ・ドットリッジの歌詞の訳詞である「もろびとこぞりて」が、「ANTIOCH」の曲と組み合わされ、その見開きで「Joy to the World (アイザック・ウオッツの詞)」は「WINCHESTER OLD (新生170番の曲)」に組み合わされて掲載されました。そして、ミーターが同じ8686(CM)なので、「歌詞と曲の組み合わせは自由に」という注意書きがのせられましたが歌詞と曲を自由に組み合わせて歌う文化が浸透せず、「Hark, the Glad Sound!」の訳詞の「もろびとこぞりて」のみが歌われるようになりました。ちなみに1958年発行の「聖歌」には中田羽後訳による「Joy to the World」の歌詞がこの曲についています。参考までにその歌詞は以下の通りです。

[たみみな喜べ 主はきませり 心を備えて いざ迎えよ いざ迎えよ いざ いざ迎えよ]

次にこの賛美歌の作詞、作曲者についてご紹介します。

●作詞者 Philip Doddridgeフィリップ・ドットリッジ (1702-51)

1702年にロンドンの油商人の20番目の子として生まれました。病弱で、若くして孤児になりましたが父母の信仰はしっかりと受け継ぎました。彼は特別優秀な知性を与えられていました。27歳でノーサンプトンの会衆派教会の牧師となり、この地で22年間牧会に励みました。そのかたわらで神学校も開き、聖書、神学、哲学のほかギリシャ語、ヘブル語などを教え、そのかたわら著書も出版しました。そしてさらに彼は約400もの賛美歌を書きました。18世紀においてウエスレーに次ぐ優れた賛美歌作家であった彼は説教の内容を賛美歌に書き、説教がすむと、その場で自作の歌を一行ずつ読み、会衆に繰り返させるということを習慣としていたそうです。しかしもともと病弱で結核で苦しんでいた彼は49歳の若さで天に召されました。

●作曲者 Lowell Masonローエル・メイソン(1792-1872)

米国キリスト教音楽の父と言われ、ヘンデルの「メサイア」の「Lift up your heads and Glory to God」のメロディーからインスパイアされたものと言われており、1836年にこの曲が書かれました。

ベースになっています聖書の箇所はルカ4:18-19です。1節は救い主の到来を告げ、2,3節は、ルカとイザヤ書から、捕らわれ人を解放し、傷をいやし、貧しい者を富ませる

キリストの使命について、4節は、私たちの救い主をたたえて喜び迎えよう、という内容で賛美を結んでいます。

大塚野百合先生による [Hark, the glad sound! The Saviour comes]の直訳をご紹介します。

  1. 聞け、喜びの声を!救い主が来たまいます。長い年月約束されていたお方が。

すべての人々が王座を準備し、賛美の歌を用意しましょう。

2.主は捕らわれびとを自由にし、サタンの束縛から解放されます。はがねの門は主に依って一瞬にして開かれ、鉄の足かせはもぎとられます。

3.主は破れた心を堤、血がしたたる魂を癒されます。

そのみ恵みの宝をもって、心が貧しい人々を富ませたまいます。

4.私たちのホサナという歓呼の声は、平和の主よ、あなたを迎えて高らかに響きます。

天空にみちみちているのは、あなたの愛するみ名です。