2016年11月の大久保バプテスト教会の賛美曲
行きて告げよあまねく (新生379)
この11月は、世界宣教を覚えて過ごすひと月となればと願ってこの「行きて告げよあまねく」を今月の曲といたしました。11月第2日曜日は元タイ宣教師としてお働きになられていた日高龍子先生をお迎えし、お話をお聞きします。また第4日曜日は世界祈祷日週間の最初の日曜日ですので海外に遣わされている宣教師たちを覚え、祈る礼拝となります。私たちのできることは小さなことですが、まず賛美と祈りを通して、ともに世界宣教を担うものとされていきましょう。
この「行きて告げよあまねく」は教団讃美歌453番「きけや愛の言葉を」で歌い馴染んでおられる方も多いかと思います。わたしも小学生の頃、この調子のよい曲調が好きで「聞けや愛の言葉を」と歌っていました。新生讃美歌では、新聖歌(聖歌)で採用されている中田羽後訳の「行きて告げよあまねく」が採用されました。
作詞、作曲はヘンリー・アーネスト・ニコル(1862- 1926)。イギリスのハルで生まれ。彼は最初土木工学の学びをしていましたが、その途中で専攻を音楽に変更する決断をし、オクスフォード大学で学びました。後に日曜学校用賛美歌の作曲に専念し、計14冊、総数130編の歌からなる賛美歌集を出版しました。
この「行きて告げよあまねく」は1896年、彼が34歳のとき、宣教の意欲を高めるために作ったもので、ロンドンで出版されたThe Sunday School Hymnary(1896)に初めて収録されました。曲名がMESSAGE というところからもイエス・キリストの救いのメッセージを伝えたいという思いが伝わってくるようです。19世紀の典型的な日曜学校の行進曲風の賛美歌だそうです。1段目と3段目は付点のリズムを生かして歯切れよく、2段目、4段目はなめらかに歌うとメリハリが出てこの賛美歌の特色が生きるでしょう。
原詞では、
「暗闇は夜明けに変わり、夜明けは真昼の光になるだろう
大いなるキリストの御国がこの地上にくる、愛と光の王国が」
と力強く歌われています。
暗闇が支配しているかのようにも思える現代の中に生かされている私たちも、キリストによる平和が宣べ伝えられ、分かち合われ、主の御国がこの世になりますように、と祈りを捧げて参りましょう。そして、この地が愛と光に照らされる世界へと変えられることを信じ、共に力強く賛美してまいりましょう。