2016年4月賛美曲

2016年4月の大久保バプテスト教会の賛美曲

  新生247番 「輝きのこの日」

(初行)Erschienen ist der herrlich Tag

(曲名)ERSCHIENEN IST DER HERRLICH TAG

 

  • 作詞・作曲 Nikolaus Herman (1500-1561) ニコラウス・ヘルマン

 

ニュールンベルクの近くのアルトドルフ生まれ。宗教改革時代に生き、ボヘミアのカントール兼学校教師となります。詩人、作曲家として知られ、特に子どものための聖書物語歌の作者として大きな働きをしました。

 

この賛美歌も「ヨアヒムスタールの少女学校の子どもたちのための私たちの救い主イエス・キリストの喜ばしい復活についての新しい賛美歌」と題して1560年に発表されました。J. S. バッハを始め、バロック期の作曲家によってオルガン用の前奏曲や小品などへ多くアレンジされています。

 

原詩は14節まであり、キリストの予型として旧約聖書の物語を歌ったものでした。

少しその内容に触れてみますと例えば、3節から6節では、福音書に記されたイエス・キリストの復活の物語が、そのまま歌詞になっています。そして、7節、8節は旧約聖書のサムソン、ヨナの物語が歌われ、9節「死よ、おまえの勝利はどこにあるのか。命は死に勝利する」という、パウロの言葉が挟まれた後、10節から12節では出エジプトの物語が歌われます。そこから、過越の小羊として血を流されたイエスが想起されるのです。そして原詩13節(新生讃美歌では4節)では、太陽、地球、造られたすべての被造物がキリストの復活によって悲嘆から喜びに変えられたと壮大に歌われ、14節(新生讃美歌5節)で、その喜びを私たちもハレルヤと歌おう、と締めくくられています。

 

『この曲が作られた当時、大半の民衆は字を読むことが出来ませんでした。また、聖書は大変高価で貴重なものでしたから、現代のように、一人一人が聖書を手に礼拝に集うということはありませんでした。そのため、会衆は、聖書の言葉、メッセージを歌うことによって聞き、また、声を出して歌うことで、その言葉を自らの糧としていったのではないでしょうか。』と連盟宣教部 教会音楽室発行のニュースレターに森さん(函館美原教会)が書いておられます。

 

復活節を過ごす私たちも、この賛美歌の歌詞によって、さらに聖書の語る福音の内容を自らのうちに深め、「ハレルヤ」と口ずさみながらどのような場にあっても復活の主を賛美して歩んでいきたいものです。