「教会を建て上げるために」 二月第四主日礼拝 宣教要旨 2014年2月23日
ローマ人への手紙12章1〜8節 牧師 河野信一郎
使徒パウロは、キリストのからだなる教会を建て上げてゆくために必要な5つの要素をわたしたち教会員に12章1節から8節で示しますので、ご一緒に聴いてゆきたいと思います。
まず1節に「あなたがたのからだを神に喜ばれる、生きた、聖なる供えものとしてささげなさい」とあります。これは教会を建て上げてゆくために最も重要なことです。「あなたのからだをささげる」というのは、「すべてを主にささげる」ということです。からだの一部分とか、都合の良い時や場合のみささげるということではありません。「自分をささげる」とは、愛する行為であり、神を礼拝することであり、神の御心に叶うことです。教会を建て上げるためには、自身をささげることが重要であって、わたしたちがどのような者であるかは関係ありません。
2節に「あなたがたは、この世と妥協してはならない。むしろ、心を新たにすることによって、造り変えられ、何が神の御旨であるか、何が善であって、神に喜ばれ、かつ全きことであるかをわきまえ知るべき」とあります。「あなたのすべてを神にささげなさい」と言われて、「すべては無理です。一部分であれば可能かも」というのがわたしたちの正直な気持ちでしょう。
しかし、救い主イエスは、わたしたちを救うためにそのからだの一部を、命の一部だけをささげられたのでしょうか? 主イエスは、わたしたちを愛する故にすべてをささげてくださいました。すべてをささげることに困難さを覚えたり、躊躇するのは、この世の何かに妥協しているからではないでしょうか? わたしたちを躊躇させているのは何か? 何に妥協しているのか? 何が救い主に従うことを妨げているのか?
この2節をリフレーズすると「主に従い仕えるために障害物となっているものをすべて取り除きなさい」ということです。日々の営みを、一週間・月間スケジュールを見直して、不必要なものは削る、捨てる必要があるのではないでしょうか? 成すべきことは土曜日までに終わらせ、日曜は「主の日」としてささげる。テレビ、ゲーム、ソーシャルネットの時間を減らす。心と身体の負担を減らす。色々あります。何が神の御旨であり、何が神に喜ばれることであるかをわきまえ知る努力、祈りが必要なのです。
教会を建て上げてゆくために必要な3つ目の要素は、3節にあります。「思うべき限度を越えて、思い上がることなく、むしろ神が各自に分け与えられた信仰の量りに従って、つつしみ深く思うべき」とあります。
ここに2つの大切なことが記されています。一つは、仕える者としていつも謙遜であるということ。そしてもう一つは、自分に正直、信実であるということです。愛することのできる人、仕えることのできる人は謙遜な人で、そのような人を神は用いられます。
謙遜な人は、自分にも正直です。そのような人は、自分の長所を神と人のためにささげます。そして自分の短所も知っていますから、正直に伝えることができます。喜んでできる働きを担い、不得意なことはできないと云えることのできる正直さが健康な教会を建て上げます。
4・5節に記されている4つ目は、2週間前に学びましたので、宣教要旨を参照ください。ただ一言。教会の兄弟姉妹たちと協力して共に仕えてゆくチームワークが重要であります。
教会を建て上げてゆくために大切な5つ目の要素は6節から8節にあります。それは、神から与えられている賜物を各自がそれぞれささげ、活用してゆくということです。神はそれぞれに特別でユニークな賜物を与えてくださっています。ですから、教会はみんなが必要です。
大久保教会で神と隣人を愛し、仕え、教会を建て上げてゆくために、まず自身を主にささげ、障害物を取り除き、信実に生き、兄弟姉妹と共に賜物を持ち寄って協力してゆきましょう。