2015年5月の大久保バプテスト教会の賛美曲
神の霊よ 今くだり (新生268)
2015年、創立50周年の記念の年、早くも5月を迎えました。そして5月 第4日曜日にはペンテコステ(聖霊降臨祭)を迎えます。
ペンテコステ(Pentecost)は、クリスマス、イースターと共に教会暦のなかで3つの大きな祝いの日とされています。ペンテコステとはギリシア語の「50」という意味で、イースターから数えて50日目です。具体的には使徒言行録第2章に記されている「聖霊降臨」という出来事が、五旬祭の日に起こりました。イエスの死と復活と昇天の後、弟子たちがこの世界の歴史の中で一時の宗教運動としての活動ではなく、教会という形で存続し、展開していく基礎づけとなり、出発点となった日、つまり教会のお誕生日とも言える日です。
わたしたち、大久保バプテスト教会も今年50周年という節目の年に、もう一度初代教会が始まったこの原点の日を大切に迎えたいと思います。初代教会の弟子たちに与えられた自覚とイエスの働きの継承、そして教会組織という事柄が繰り返し行われた歴史の延長線上に、今のわたしたちの歩みがあることを覚えましょう。使徒言行録を読みますと「心をひとつにして」「聖霊に満ちて」「聖霊を受けて」という言葉がたくさん出てきます。(Ex. 使4:24、31、32、5:12、6:5、7:55、9:17、10:44、47)。初代教会のときから教会の歩みを支え導き続けているこの聖霊の助けを、わたしたちも心を一つにして祈り求めていきたいと願い、今月の賛美を選びました。
新生讃美歌268番「神の霊よ 今くだり」の原詩はジョージ・クローリー(1780-1860)によるものです。彼はアイルランドのダブリン出身。イギリス国教会の司祭。30歳くらいの頃、ロンドンに移り住み、小さな教会で25年仕えました。その後、1世紀もの間、その門が閉ざされていた聖ステファン教会(ロンドンのスラム街のひとつ)の再建のためにそれまでよりもさらに力強く働きました。このスラム街の教会で働いている間に、クローリーはこの“Spirit of God, descend upon my heart”の詞を書きました。この詞は、ガラテヤ5:25の御言をもとに書かれたと言われています。
スラム街の人々の心に寄り添って働き、多くの人々が救われるのを目の当たりにしたクローリー。この賛美は「救いは聖霊の働きによるのだ」という彼の信仰を映し出しています。「わたしたちの内側から聖霊によって造り変えてください」という祈りのこめられた曲となっています。
曲は、MORECAMBE。イングランドの西部の港町の名前がついています。日本語読みでは“モアカム”。Frederic Cook Atkinson(1841-97)が、この曲を書いた時に彼が住んでいた町から曲名がつけられました。
「わたしたちは、霊の導きに従って生きているのなら、霊の導きに従ってまた前進しましょう。」 (ガラテヤ5:25)
Text: George Croly, 1780-1860
Music: Frederick C. Atkinson, 1841-1897
Tune: MORECAMBE, Meter: 10 10.10 10
- Spirit of God, descend upon my heart;
wean it from earth; through all its pulses move;
stoop to my weakness, mighty as thou art,
and make me love thee as I ought to love.2. I ask no dream, no prophet ecstasies,
no sudden rending of the veil of clay,
no angel visitant, no opening skies;
but take the dimness of my soul away.
(2節は新生讃美歌ではカットされています)
3. Has thou not bid me love thee, God and King?
All, all thine own, soul, heart and strength and mind.
I see thy cross; there teach my heart to cling.
O let me seek thee, and O let me find.
4. Teach me to feel that thou art always nigh;
teach me the struggles of the soul to bear.
To check the rising doubt, the rebel sigh,
teach me the patience of unanswered prayer.
5. Teach me to love thee as thine angels love,
one holy passion filling all my frame;
the kindling of the heaven-descended Dove,
my heart an altar, and thy love the flame.